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先日ゆかたの仕入れと長板染の見学、打ち合わせを兼ねて東京、浜松方面に出張してきました。
まず、日本橋の竺仙で仕入れをして埼玉県八潮市の蛙印染色工芸株式会社様へお伺いしました。
この工房は、藍染を得意とされてて天然純藍染(灰汁発酵建)で天然の徳島の本藍染と長板染め
をされてる工房でした。
大澤専務様に詳しく説明をいただき、長板に生地を貼るところから型紙
で糊置きをするところを見せていただきました。大澤専務曰く、この長板を上げ下げするのが
大変で後継者がなかなかいないとのことでした。ほんとに伝統のあるこの長板染めを残すべく
お客様に長板染のゆかたの素晴らしさをご提案していかないと実感しました。
最後に大澤専務に「蛙印染色工芸株式会社」の由来をお伺いしました。
もともと、会社の前の川(綾瀬川)が流れててその側に柳がたくさん植えてあって、柳といえば
蛙だろうとゆうことで、当時〇〇印とゆう名前の会社がよくあり、蛙印になったらしいです。
その後、柳に蛙は花札のイメージが強く、商売上バクチ的に思われる心配があったらしく社名
変更も考えられたんですが、札の意味を調べたらまんざらでもなかったみたいです。柳に小野
道風と花札、20点になりますよね。花札の中で唯一人物が描かれている札ですね。
この札の意味ですが、道風は、自分の才能のなさに自己険悪に陥り、書道をやめようかと真剣に
悩んでいる時、ある雨の日に散歩に出かけたら柳に蛙がとびつこうと、何度も挑戦している姿を
見ました。その時道風が、「バカな蛙だ、いくら飛んでも柳に飛びつけるわけがない」とバカに
していました。すると偶然にも強い風が吹き、柳がしなり蛙は見事に飛び移れたのをみて道風は
ハッとしました。「バカは、自分の方だ。蛙は、一生懸命努力をし偶然を自分のものとしたのに
自分はそれほど努力をしていなかったと悟ったそうです。それから血の滲むような努力をして
今では、「書道の神」として祀られるぐらいになったらしいです。
大澤専務から大変いいお話が聞けました。
帰りに花札の手ぬぐいをいただき失礼しました。
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くださいませ。
ちりめん屋商品部